スポンサーサイト

2014.10.12 Sunday

0

    一定期間更新がないため広告を表示しています

    携帯電話

    2013.08.06 Tuesday

    0
       

      僕たちには、ドラマチックな恋愛なんてできない。
      なぜなら、僕たちの恋愛にははじめから携帯電話が用意されていたからだ。




      たとえば、こういうの。




      LINEがおそろしい。
      そういえば、メールもおそろしかったな。

      好きなおとこのこから
      「オレのこと好きなの」って訊かれたんだ。

      でも、直感でこれは怖い内容だって思って
      そのメールを開かなかったの。

      結局はあとで見ることになったのだし、
      彼には彼女がいたから「好きだったの、でもお友達でいましょう」と言うことになってしまった。

      わたしは、メールで済ませてしまうのはいやだったから、
      学校が終わってから神社で遅くまで話して
      すこし泣いてたくさん笑って
      好きなくせに「お友達でいましょう」なんて言ったのに、
      わたしはとても幸福だった。

      だってあのとき、友達として、二人はお互いを同じ分量ずつ好きだったから。
      このこと以上に幸せなことなんて、きっとない。



      LINEが怖いのは、
      メール以上にスピードを求められるからだ。

      チャット形式だから、
      まるで会話みたいなスピードが求められる。

      なのに表情やジェスチャーがない。
      言葉勝負だ。

      そのうえ、既読機能がついているがために、
      「見てなかった」という言い訳がつかえない。

      メールについても、
      「見てなかった」だなんて言い訳を、誰も信じているわけじゃないけど、
      言い訳をするあいての雰囲気から、
      「訊いてほしくないことだった」
      「どう返していいのかわからなかった」
      「めんどうになった」
      みたいなことを推察して、距離感を測っていく。

      既読がつくということは、
      こちらの動向をあいてが窺えるということで、
      なぜ返事がないのかの推理を、当事者抜きで勝手に脳内で済ませてしまうということである。



      -----

       人は他人のちょっとしたしぐさから、勝手にその人の感情を恣意的に読み取る。自分の感情を他人に想像されることほどイライラすることはないが、オレもユリに対してそれをしていることに気付く。
       オレが「ユリは怒っているのでは」と想像していると、ユリが目をそらしたのも怒っている証拠として発見するが、「オレと仲良くしたがっているはずだ」と思うと、同じ動作が照れているだけのように見える。

      『人のセックスを笑うな』山崎ナオコーラ

      -----



      相手の気持ちを、同じ質量で受け取りあえる関係なんて、そうそうない。

      わたしには、ひとりだけ、いる。

      でも彼についても、
      お互いの気持ちを同じ質量で受け取っていると"思ってもいい"人だ。

      実際にそれを確信している人なんて、きっといない。


      距離感のはっきりしない関係に、
      LINEを持ち込むのは、とても危険だ。

      スポンサーサイト

      2014.10.12 Sunday

      0
        関連する記事
        コメント
        コメントする